ひょんなことからハードオフ倉敷北畝店でPC-8001ジャンク品(5500円)を買ってしまった私は、ひとまず本体を分解――
俺の買ったジャンクPC-8001、なんかメチャクチャ改造されてるんだけど、なにこれ(;´Д`) pic.twitter.com/XxTa8amYC9
— はむin fire📛ノベプラおひとよしシーフ連載中 (@Imaha486) September 17, 2020
てなわけで、RAM64kB化改造+CMT4800bps化(AIGOU Yoshiaki氏情報)に加えて謎のブートROMが1枚追加されたカオスすぎるジャンクを引き当ててしまったわけでありんす(‘-`)
PC-8001は白黒端子からグリーンモニタ用コンポジット信号が出てるらしいので、ピン互換のメガドライブ用ケーブルを突っ込んでビデオキャプチャにイン!
やったぜ!
ジャンク品で投げられていて不安ではあったけれど正常に動作しているので、生きている間にバックアップも兼ねてシステムROMダンプにチャレンジ。
PC-8001のカセット端子にCMTケーブルを接続し、PCのマイクインに繋いで~
MON
W0000,5FFF
……リレーの音はするけどイマイチ信号が出てない感じ。
テスターを繋いでも0.2Vくらいしか振れてないからダメぽ(‘~`;
こうなると直接マザーボードからROMを引き抜いてダンプするしかない!
ってわけで色々ググった結果、PC-8001のシステムROMはIC10,11,12ソケットにささっている「D2364C」という8KB ROM×3枚に入っているとのこと。
ウチの持っているROMライター(TOP3000 Programmer)はD2364Cのプロファイルが入ってないのだけれど、BAKUTENDOさんがPC-6001(同じD2364C)をダンプしている記事を発見!
とりあえずピン変換すれば良い的なコトを書いてあったので、データシートを探して下記な感じにまとめてみました。
これを元にA1~A12、D1~D12、VCC-VCC、CE-CS1、VSS-GND接続(あってるかは知らん)で、ICクリップ+ブレッドボードジャンパ+ICソケット+長脚ピンを組み合わせて空中配線で即席D2364C→28C64変換アダプタを作成!
※自己責任で! というか良い子はやっちゃダメ!
とりあえずベリファイも通ったし、ちゃんと内容的にも大丈夫っぽい。
前述の通りPC-8001はIC10,11,12の3枚(24KB)がシステムROMなので、吸い出した3つのファイルはコマンドプロンプトから下記コマンドで連結すれば、システムROMイメージの出来上がり~っす。
COPY /B IC10.BIN+IC11.BIN+IC12.BIN N80_2.ROM
そしてIC13ソケットに入っていた謎のROMはダンプの結果「S-DOS Ver 1.0」という、1982年に作成されたPC-8001用DOSということが判明。
DOSということはつまり、今回購入したジャンクPC-8001はカセットレコーダではなく、フロッピーディスクドライブ(FDD)を接続していたということになるけれど、1980年代前半当時の物価で30万円以上かかる拡張オプションを買っていたとなると、前オーナーはホント相当このマシンに注ぎ込んでいたんだろうなぁ……。
・エミュレータ環境をつくる!
そんなわけで実機システムROMイメージが出来たところで、PC-8001エミュレータ環境も作っちまおうってわけです。
一番有名なのはN80っぽいですが、最新バージョンがソースコードしか公開されていないうえ、Visual Studio 2008 + かなり古いDirectX SDKが必要だったのでスルー。
結局のところ、PC88エミュレータを使うのがベストという結論でした(‘-`;
~手順~
1.project-m88:エミュレータ本体M88 2.21aをダウンロード後にフォルダに解凍。さらに同ページで公開されている擬似BIOS Pseudo BIOSを展開してn88.romとdisk.romを同フォルダにコピー。
この時点でPC-8001から実機ダンプ後に24KBに結合した N80_2.ROM も同じフォルダに入れておくと良いでしょう。
2.project-X88000:こちらも有名PC88エミュレータですが、PC-8001を2MHzモードで駆動できないのでGen88Font(PC-8801エミュレータ用フォントジェネレータ)だけ使わせて頂きます(‘ω`;
3.Gen88Fontをダウンロード後に展開し、下記コマンドでフォントデータを生成。
Gen88Font –m88
これで同フォルダにMSゴシックをベースとしたKANJI1.ROMとKANJI2.ROMが生成されるので、最初に作ったM88のフォルダにコピー。
4.M88を起動したら互換88BIOSで停止するので、Control→Configureを開いて下記の通り設定。
CPU:動作周波数2MHz
画面:更新頻度1:1、PCGを使用・偶数ラインを表示するをチェック。
5.設定が終わったら、M88のControl→N80 modeを選択。
というわけで、無事にPC-8001エミュレータ環境も完成っす。