ふと気がつけば公開から約3年経過となる4ST黎明期の1本、スペランカーの無敵モードアンロックの動画を久々に見ていて、ふと……。
「この時代のファミコンカセットって特殊ROMを積んでないし、カセットを改造すれば実機でもプレイできるんじゃね?」
というわけで、スペランカーの生贄を1本入手。
パカっとな。
スペランカーはPRG-ROM(256KB)+CHR-ROM(64KB)で、CHRには何故か窓シール無しのUV EPROMが採用されています(※ロット差はあるかも)。
そして前者のPRG-ROM(写真向かって右)はINTEL P27256(DIP28pin)で、今回のターゲットはコイツです。
半田は超ゆるゆるなので、吸い取り機などでサクッと取れます。
続いてP27256のROMイメージをPCにダンプすることになりますが、コレもaliexpressで売られている格安ROMプログラマxgecu T48で試してみました。
私は13パーツ付き9,000円弱のヤツを買いましたが、DIPしか読まないならTSOP変換ソケットが付いてない6,500円くらいのでも十分かも。
Aliexpressで自力で買い物をできるレベルの人に説明は不要と思いますが、xgecu公式サイトでクライアントを落としてインストール、ROMプログラマ本体をUSB接続したらファームウェアが勝手に上がり、以後は普通にROMの読み書きが可能です。
ROMプログラマにCHR-ROMをセットしたら、デバイスセレクトで27256をサーチ、メーカーINTEL、デバイスP27256@DIP28を選んでRead。
まったく引っかかることなく、スムーズに吸い出し成功。
バイナリエディタでダンプしたPRG-ROMから、目的の箇所を00→20へ変更。
※NESヘッダ0x10バイトが無い分オフセットのズレがあるので、動画とは違い$06E9を書き換える。
書き換えたPRG-ROMデータを生ROMに焼き焼き。
xgecu ROMプログラマ対応+リード5Vで動作してP27256と互換性あり…という条件で、今回は TMS27C256-15 を利用(ヤフオクで送料込1個320円でした)。
焼いたROMを基板に半田付けしつつ、窓が飽きっぱなしのCHR-ROMも気になるので念のため両方とも塞いでおく。
……というわけで。
セレクトボタンで自由に空飛ぶ動作も問題ナシ。
虚弱体質だったスペランカー先生が画面中を縦横無尽に飛び回り、空中で幽霊に体当たりして撃破する様を、いつでもファミコン実機で拝めるようになりました。
~追記~
上記の作業を「個人で楽しむ目的」はギリギリで法律上のグレーゾーンですが、オークションサイトやフリマサイトなどで販売すると、思いっきり著作権法違反+不正競争防止法違反で一発で刑事事件になります。
(※サテラビューで配信されてたクーリーほにゃらら体験版にクラックパッチを当てたROMを焼いて売ってるあの人とか)
改造版スペランカーで小遣い稼ぎをする変態は居ないとは思いますが、軽い気持ちで金銭が関わるとマジで人生詰むので、あくまで個人で楽しむだけにしましょう。